加圧トレーニングの効果として期待できる「健康」ってどんなもの

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2018.08.23

目次

加圧トレーニングによる健康効果の鍵は成長ホルモン

加圧トレーニングでは成長ホルモンの分泌が増える

加圧トレーニングは負荷が軽い運動であっても、激しい運動を行ったような効果が期待できます。そのため、普段運動をあまりしないような人であっても、無理の少ないトレーニングをすることができるのです。この効果は、成長ホルモンの分泌が促進されることと関係があります。

成長ホルモンの分泌が増えると、さまざまな健康効果が期待できるのです。例えば、修復力がアップすると、日々の活動で生まれ変わる細胞の再生も促します。この修復力とは、ケガをしたときに治ろうとする力のことですので、ケガの治りがよくなることも期待できます。

成長ホルモンの分泌は生涯に渡る

成長ホルモンは生涯に渡り分泌されていきますが、加齢とともに分泌量は減っていきます。成長著しい時期には、思春期前の分泌量の約2倍ほどにもなりますが、30~40歳代では、思春期に入る前の分泌量の約半数まで減少します。このように、成長ホルモンは生涯を通して分泌され続け、代謝を促す役割を担っているのですが、その分泌量は成長期以降、減少していきます。

基礎代謝アップで健康的な身体を手に入れる

成長ホルモンは、基礎代謝に関わっています。基礎代謝とは、生命を維持するのに最低限必要なエネルギーのことで、ただ寝ているだけでも消費するエネルギー量に相当します。筋肉の量が多いほど基礎代謝は高くなります。筋肉の量が増えるということは、寝ているだけで消費するエネルギーが増えるということです。つまり、筋肉の量を増やしていくということは、痩せやすい身体に近づくということ。

筋肉量が増えると、食事量は同じでも減量することが期待できるのです。体脂肪量が標準の値よりも極端に多い状態、即ち、肥満は生活習慣病の要因の一つです。基礎代謝がアップして減量することは、長い目で見て、健康につながることだといえるでしょう。

現状、健康に過ごせているとしても、肥満の状態を続けていくと、今後は何かの病になることも考えられます。生活習慣病になる前に、何らかの手を打っておいて損はないのです。肥満を改善して、より健康的な生活を送るためにも、加圧トレーニングは有効といえるでしょう。

加圧トレーニングの効果が健康につながる理由

加圧トレーニングが成長ホルモンの分泌を促す仕組み

加圧トレーニングは、佐藤義昭氏により開発され、日本では1993年11月22日に特許の出願がされました。佐藤氏により「完全に血の流れを止めてしまうことなく、静脈の血流のみを強く制限するような加圧方法」が考案されています。筋肉が肥大したり、筋力が向上する理由は次のように考えられました。

運動時に筋血流を適度に制限し、筋肉内を低酸素状態にさせると、疲労物質として知られる乳酸菌が筋肉に蓄積されます。筋血流の適度な制限により、小さい負荷であっても激しい運動を行ったかのような状態になり、「筋肉が激しい運動をしたので筋肉合成に必要な成長ホルモンを分泌せよ」といった命令が脳から出たときのような作用が起きるのです。

脳下垂体から成長ホルモンが分泌され、血流によって大量の成長ホルモンが全身に運ばれていきます。この成長ホルモンの分泌が起点となって、IGF-1分泌が起きて、IGF-1が体脂肪を分解し、筋肉の形成につながると考えられています。

加圧トレーニングで筋肉が鍛えられる仕組み

軽い運動で大きな効果が得られるため、加圧トレーニングは運動する時間を少ししか確保できない人にとっても有効です。加圧トレーニングならば、30分程度、軽めの負荷のトレーニングを行っただけでも、成長ホルモンの分泌を促すことができます。筋肉を効果的に鍛えることができるのは、筋肉への血流を制限して、酸素が不足した状態下でトレーニングを行うからです。

筋肉は、速筋と遅筋という2種類の筋肉で構成されています。速筋は酸素を必要としない筋肉で、瞬発力のあるパワーを生み出します。一方、遅筋は酸素を必要とする筋肉で、持続力のあるパワーに生み出します。通常、速筋と遅筋を鍛えるには、別々のトレーニングが必要です。けれども、血流が制限された状態でトレーニングを行うと、速筋と遅筋と、どちらもが鍛えられます。

成長ホルモンが健康維持の重要な役割を担うのはなぜか?

成長ホルモンの働きが健康を増進させる理由

ホルモンは身体の中でつくられる物質で、身体の機能をコントロールする役割を担っています。人間は100種類以上のホルモンをつくっているといわれており、それぞれが重要な役割を担うことで、身体を健やかに保ちます。成長ホルモンは、成長期に必要なだけでなく、あらゆる年齢層において重要な役割を担っています。

成長ホルモンは身長を伸ばす役割を担うだけでなく、それ以外にも重要な役割を担っているからです。身体の中にある物質をエネルギーとして使えるようにする作用を担っています。つまり、成長ホルモンが担う役割は、体内でエネルギーを作ることなのです。

成長ホルモンの刺激で分泌されるIGF-1

成長ホルモンは、脳にある下垂体という部分から分泌される物質です。脳からの指令を受け、分泌された成長ホルモンは血流により全身に運ばれます。肝臓が成長ホルモンの刺激を受けると、肝臓をはじめとした腎臓や筋肉などの臓器がIGF-1を分泌します。IGF-1とは、insulin like growth factor-1のことで、インスリン様成長因子-1、ソフトメジン-Cとも呼ばれます。

IGF-1は成長ホルモンを仲介する物質であり、傷ついた細胞の修復や再生、細胞の成長を促します。身体を健康に維持する働きがあることで知られ、髪の毛を成長させる効果があるとされ、薄毛対策にも効果を発揮するといわれています。IGF-1は、身体を健やかに保つ働きがあります。成長ホルモンの分泌量が増えるとIGF-1 の分泌量も増えていきますので、成長ホルモン分泌を促進させることは、健康の増進につながるのです。

加圧トレーニングを身近にした特許権の有効期間終了

加圧トレーニングが知的財産として守られていた頃

加圧トレーニングは、日本では1993年11月22日に特許の出願がされています。効果的な血流の止め方、加圧方法が考案され、特許の申請がされました。加圧方法を間違うと、効果が得られないばかりか、血流が止まるなどの事故の危険もあるため、専門知識を持った指導者によってのみ、加圧トレーニングを行うことが許されました。

科学的な根拠を持ったトレーニング法ではありますが、知的財産として権利が守られてきたため、加圧トレーニングを行うためには、専用のジムに通わなくてはならず、また、費用も比較的高価でした。臨床的には、整形外科医らが指導者の資格を有して、術後のリハビリテーションに応用されました。医療の現場では、加圧トレーニングを取り入れ、活用してきたのです。

加圧トレーニングは公有の知的財産

特許権は2013年11月22日に有効期間が終了したため、加圧してトレーニングを行うアイデア自体は、自由に使うことができるようになりました。いわゆるパブリック・ドメイン(公有)の知的財産となったのです。けれども、商標登録など加圧トレーニングに関わる知的財産権は守られているので、紛らわしい名前をつけるなどの行為は避けなければいけません。

健康のため生活に取り入れたい加圧トレーニング

加圧トレーニングは、医療の現場でも採用されているほどの確かな根拠に基づいたトレーニング法です。得られる効果は期待が持てるものですが、加圧トレーニングを行うには、専門知識を持った指導者がいるジムに通い、適切な指導を受ける必要があります。

しかしながら、生活のパターン、住んでいる地域によっては、加圧トレーニングを行うために専用のジムに通うことが簡単ではないこともあるでしょう。その場合、加圧シャツを着用するという選択肢は一考の価値があります。加圧トレーニングの「血流を制限し筋肉の増強を促す仕組み」を応用したシャツです。血流を適切に制限するよう自分のサイズにあったシャツを選ぶようにしましょう。

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